これも非常によくあるパターンです。起業した当初に始めた事業がそもそもうまくいかずに倒産するケースがもっとも多いですが、まず最初の創業時の壁を、創業者の能力や運で乗り切った後に出てくる問題です。
最初の事業がうまくいくと、ほとんどの場合そこで人を増やしていくことになります。
人が新たに増えたときが分岐点です。
そこでの社長の人間性によって、より発展していくか、倒産に向けての始まりとなるか大きく分かれるのです。
よほどの大企業の場合を除き、社長の仕事に対する姿勢というのは一般社員にまで目に見えるものです。
「自分は社長なんだからなにもしなくていいんだ」なんて考えでろくに仕事もしないでいたら、すぐに社員に愛想を尽かされてしまうでしょう。社員のモチベーションはみるみるうちに低下していき、それは業績への低下へとつながります。
逆に、社長が社員の誰よりも率先して動く姿勢を見せることができれば、自然と付いてくる人間も周りに増えてくるものです。
成功している会社の社長は、おおむね謙虚な姿勢を常に持っているということを肝に銘じておきましょう。
会社の事業が一時的にうまく行き、多くのお金を手にした途端、急に金遣いが荒くなる経営者に人がいます。
いわゆる成金というものですが、これは理由があってやっているのであればともかくとして、基本的に良いことはありません。
社員にはそれなりの給料しか与えず、自分だけが会社のお金で高級車を乗り回して飲み歩くような姿を見せていては、いずれ不満も爆発するでしょう。
そして会社の経営は、いつまでも右肩上がりに業績が伸びていくなんてことは決してありません。良いときもあれば、悪いときもあるものです。
良いときに出来た現金を好き勝手使っていては、流れが悪くなったときに耐えるだけの体力が足りずにすぐに倒産してしまいます。金銭面で堅実な人ほど、会社の維持には向いているでしょう。
本来、会社という組織においては上司が部下のミスも含めた責任を取るのが普通です。
そうすることによって部下である人間は安心して仕事に打ち込むことができます。
逆に、仕事において生じた損害などを自分に被せられるようなことがある環境で、積極的に動くことができる人などいるわけがないのです。
一番まずいのが社長が無責任なパターンです。無茶な成果を要求するだけ要求して、その責任を社員に押し付けるような器の小さい社長に人は付いていきません。
そのような社長が舵を取る会社は、遅かれ早かれ倒産する未来が待っているでしょう。