東京商工リサーチのデータに見ると、倒産件数の推移は2008年の15,480件から、2018年の8,235件まで連続して減少傾向にあることが分かります。
2014年からは連続して1万件を下回っており、バブル経済破綻をきっかけに突入した「平成複合不況」と呼ばれた時代や、世界的金融危機「リーマンショック」の頃のような経営危機時代からは脱したようにも見えます。
しかし、皆様は景気の回復を実感していますか?
私のクライアントの方々は主に中小企業の経営者様となっておりますが、景気回復を実感されている経営者様は1割にも満たないのではないかと思います。
経営危機コンサルタントに依頼する状況であるため、これが偏った数字であるというのは当然でしょうが、世論調査の結果でもおよそ7~8割方の国民が「景気回復を実感していない」と答えています。
このサイトでは、現役経営危機回避コンサルタントが見るリアルな景気現状をお伝えするとともに倒産しないために必要なことを発信していきます。
景気動向指数や専門家による「好景気」という見解とは反して、実際のリアルな国民生活では、今なお不況時代が続いているとも言えます。
それでは、「企業」にとっての景気について考えてみましょう。倒産件数は連続減少傾向にあり好調に見えますが実際のところどうなのでしょうか?
「企業生存率」という物があります。読んで字の如く企業が生き残る確立を示した割合のことで、出典元のデータによって数値は異なり、諸説はあるのですが、「起業して10年後の生存率は1割ほど」と言われています。
さらに細かく見ると設立して1年で6割、5年にはすでに3割を切っています。
先程も触れましたが諸説もありますので、正確なデータという訳ではないものの、参考にしても間違いはないでしょう。
この数字からも、企業にとって「倒産」とは今なお身近な存在なのです。
10年続けることができる会社はほんの一握りなのです。
会社経営者であれば倒産は身近な存在であり、その対策を常に念頭にいれておかなくてはなりません。とは言いましても必ず倒産するという訳ではありません。
「結局10年もたない事が常識」と受けとり起業や経営を断念してしまうのは賢明ではありません。20、30年以上続いている企業は数え切れないほど多くあります。
そうした会社も「バブル崩壊」「リーマンショック」と言った危機に直面してきました。
しかし、ピンチを乗り越え、破綻することなく今日も経営を続け利益を生み出しているのです。
会社が倒産する原因は様々です。
基本的には「利益が生み出せず、負債を抱え込み存続が不可能になったから」と言うのが原因としては的確なのですが、儲かって利益を出していても倒産します。
いわゆる黒字倒産というものです。
また、中小企業に多いのが主要取引先が潰れたために、自社の業績・状況も一変してしまって起こる連鎖倒産です。
それまで経営状況が良好であったのにもかかわらず、会社はいとも簡単に突然倒産してしまうこともあります。
「つなぎ資金」や「運転資金」といった会社運営するために必要な資金調達ができなかったために危機に陥るケースも多いです。
普段から「経理」「財務」担当としっかり連携をとり、もしもの時を想定した調達手段などを描けていれば防げるものでもありますが、やはり中小企業や個人事業主の方々では、簡単に行えるものではありません。
銀行から融資を受けるのが一般的ですが、最近はもしもの時の資金調達の手段としてファクタリングを利用する企業も増えてきています。
会社の経営には、急にまとまった資金が必要になることもあります。
たとえ入金の予定があったとしても、目の前の支払いができなければ「黒字倒産」してしまうこともあるのです。
このような緊急の案件の場合、銀行融資では審査に時間がかかるので不都合です。
一方で、ファクタリング最大のメリットは「スピーディーな現金化が可能である」ところですので、このようなシチュエーションには最適です。
債権譲渡先を自力で見つける、というのも一つの手ですが、そう都合よくすぐに見つかるものではありません。このような状況では、プロであるファクタリング会社に任せるのが、迅速かつ確実でしょう。
倒産のリスクとその回避術について、経営者であれば常に理解し意識しておかなくてはなりません。
しかし、自分の力だけで危機を脱し、解決しようと考えることは得策ではありません。
場合によっては逆に状況を悪化させてしまうこともあるのです。
私達のようなコンサルタントに相談することも良い手段です。専門的な視点で最良の選択へと導くお手伝いをいたします。
銀行や信用金庫とも日頃から良好な関係を抱いておくことも大切でしょう。
また、「中小企業倒産防止共済」など倒産を防ぐための共済も存在します。
経営者の皆様をサポート・支援する環境が整備されているのです。使わなければ損してしまうケースもあります。
「自分ひとりで解決する必要性はない」と理解しておいてください。
また、従業員の場合は以下のような心構えが大事となります。
終身雇用の時代は終わりを告げました。会社からリストラされる可能性、会社そのものが潰れてしまう可能性、様々な要因があります。